外資のウォルマートが子会社の西友を売却するとの報道がされました。
火のないところに煙は立ちません。いよいよ売却かという思いです。
2002年に日本進出を決めて16年目です。
最終的にウォルマートは西友の仕組みを荒らして撤退です。
今後の売却等の処理は、店舗の老朽化、システム変更、改装問題などが山積です。
今の小売業で体力がある企業にも限りがありますので、商社、外資含めて売却困難が想定されます。
そもそも西友がここまでになってしまったのは、バブルに翻弄された結果なのですが、その後の進め方にも問題がありました。
特にファッション部門では、バブル崩壊までは40歳以上をタ―ゲートにしてきた運営を将来のことを見据えて優等生であるヨーカー堂を真似て30歳前後に大幅に舵を切りました。
今まで差別化が出来ていたものが、スーパー全体が同一化して差別化のない本当につまらない量販店業態になってしまいました。
現在の消費者とのニーズに逆行して、ニーズとかけ離れた品ぞろえをしたことによる消費者無視の品ぞろえによる客離れが進んだ結果です。
途中で元に戻ろうとしたものの中途半端な結果となり、離れたお客様は戻ることなく衰退の一途です。最終的にファッション部門は不採算部門となり大幅に縮小されました。
食品を中心とした安さを前面に押し出したスーパーに舵を切ったもののコストコのような独自性を出せずにこれも中途半端な結果となりました。
利幅の少ない食品で勝負するならとにかく、客数を増やすして買い上げ点数を増やし、1人当たりの買い上げ点数を上げない限り儲からない部門です。安さだけでは日本人の消費の多様化についていけないのが現実です。
改革をしなければ存続はないとの思いがあったかもしれませんが、ニーズに合わない、当事者都合では改革ではなく無謀です。
ニーズに合わせてこそ改革です。
そもそも看板自体も西友からウォルマートに架け替えなかったことも中東半端で、本気度が見えませんでした。いつ撤退出来ると思いがあったのではないでしょうか。
世界1位の驕り、多様化している日本人のニーズに合わせきれなかった、自分自身が招いたご都合主義の結果です。